epilogue





ああ。

そうか、きっと。



誰か一人でも自分の存在に気付いていてくれるのならば、

人は色を失わずに済むのだ。



誰か一人でも自分の存在を知ってくれていると気付けば、

人は色を取り戻せるのだ。





いつもどおりの空の色。

いつもどおりの海の色。

いつもどおりの陸の色。



それでいい。それでいいのだ。

平凡な色、でもそれは、安心の色。

もう俺は自分の日常(いろ)に飽きたりしない。





毎日同じで毎日違う

周りの奴等(いろ)に気づく事ができたから。








                   end...