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　もう二時かぁ……
　読んでいた漫画から眼を離す。
　昼飯はコンビニに買いに行く訳にもいかず、面倒臭いけどレトルトのカレーを作ってすませた。
　それから二時間近くココに寝っころがってグダグダしてる。おなしくしてようと思っても、もともと何も四図にボーっとしていられるタイプじゃないし、集中力もあるほうじゃない。
　ふぅっと短いため息をついてから、ゴロっと仰向けになり何も無い――勿論、蛍光灯ぐらいならあるのだが、ただ白いだけの天井を仰見上げた。
　漫画を読むにも、そろそろ眼も疲れてくるし、飽きてきた。
　暇だな……なんもやることねぇや。
　本来、大量の宿題が出ているため暇なはずが無い。でもこれから机に向かう気なんで全く起きる筈がない。
　ってかぶっちゃけこのままの体じゃ宿題をやってもどう提出すればいいのか。
　俺は自分の置かれている状態を思い出して一人苦笑した。
　そうか。体見えないんだ。
　眼をこすっていた自分の手を見て改めて思い出す。
　外を見れば綺麗な快晴。それに比べてやっぱ室内は何と無く薄暗い。
　外出てこようかな……
　どうせ誰にも見えねぇんだし。俺はぼんやりと思う。
　普段の俺は休みの日には滅多に外出することはない。せいぜいがコンビニに行く程度だ。
　それが何故かと言えば知り合いに出くわしたときに休みの日にまで高いテンションの会話をしなければいけないのが面倒だからで。
　ならば誰にも見つからないこの体であれば気楽に出歩くことができるのだ。
　この体、意外と便利だよな……
　家にいるのもつまらなくなってきた。俺は暇つぶしに外に出てみることにした。